Z世代の価値観・購買行動をアンケート調査!Z世代はどんな商品・サービスにお金を払う?美容・旅行・ファッション・飲酒・エンタメの購買行動から、仕事・結婚・SDGsに対する価値観まで、広報・マーケティングに役立つZ世代の特徴をまとめました。
「Z世代のインサイト丸わかり!WEBセミナー」にて、ご参加者様からいただいたご質問を元に、調査・考察しています。
スキンケア・コスメを購入する際、あなたの行動に近いものをお選びください。
衣類・小物を購入する際、あなたの行動に近いものをお選びください。
食品・飲料を購入する際、あなたの行動に近いものをお選びください。
インテリア用品・家具・家電を購入する際、あなたの行動に近いものをお選びください。
サービス・旅行を購入する際、あなたの行動に近いものをお選びください。
※四捨五入の関係でちょうど100%にならないことがあります。
商品・サービスジャンルによって割合は異なるものの、「質に対する価格の安さを重視する」という回答が最も多くなりました。
Z世代のステータス消費は大きくありません。“自分へのご褒美”に関しても、頑張った分だけ正当な評価が欲しいとは思っていますが、ハイブランドのアイテム購入には繋がりづらいのが特徴です。
Z世代の購買行動を捉えるキーワードは、「エクスペリエンス消費」。Z世代は、エンタメ性のある体験ができるもの・結果を得られる(実便益のある)ものに対してお金を払います。
また、購入対象を手に入れるだけではなく、“購入する際のステキな体験”を求めます。
“ステキな体験”とは、エンタメ性のある接客を受けたり、訪れるたびにスタッフから新しい情報や知識を得たりできることです。
将来、自分自身で購入したいと思っている憧れのものはありますか? 例)高級車、ジュエリー、バッグ、時計、家など
将来、自分自身で購入したいと思っている憧れのものがあると回答したZ世代は、半数以下となりました。
また、憧れのものがあると回答した方に、具体的なものを聞くと、「家」という回答が多く集まりました。
ステータスとしての「家」ではなく、「家」という空間を購入し、家族と過ごす時間・体験を大切にしたいという、エクスペリエンス消費の表れと言えるでしょう。
Z世代の旅行の目的は、主に二つあります。
一つ目は、「あの風景を見たい」「あの料理を食べたい」など、地域ならではの体験がしたいとき。
二つ目は、行き先に関わらず、家族や友人などと時間を共に過ごしたいとき。
前者については、家にいてもさまざまな情報や商品を手に入れることができる時代になり、そこに行かないと見られない風景・食べられないものが少なくなってきています。
そのため、旅行のプロモーションについては、スポット自体の魅力をアピールするよりも、「その場所で誰とどういう時間を過ごせるか」「共に体験することで何を得られるか」を訴求するのが有効でしょう。
旅行の一番の目的はなんですか?
Z世代の旅行の一番の目的は、「旅行先で名所を巡ったり、食事をしたりすること」「家族や友人、恋人などと時間を共に過ごすこと」という回答が多くなりました。
Z世代は、ファッションアイテムを「好きなブランド」ではなく、「欲しいアイテム」から探します。
そのため、必ずしも、特定ブランドが入っている百貨店や路面店で買う必要がありません。また、ネットリテラシーが高くECサイトも上手に利用できます。
Z世代は、ファッションアイテムを「どこの場所・ブランドで買うか」が決まっておらず、「何を買うか」に軸を置き、それに合わせて最適な購入場所を選択する世代です。
ファッションアイテムを購入するとき、次のどちらから探すほうが多いですか?
約7割のZ世代が、ファッションアイテムを「好きなブランド」ではなく、「欲しいアイテム(例:トップス)」から探すと回答しました。
「アルコール離れ」と言われていますが、若者が飲酒そのものやお酒の場を拒絶したり、お酒への興味を完全に失ったりしているわけではありません。
“気の合う人たちと・好きなタイミングで・好きな種類を・好きな量だけ飲む”という意識に変わってきているのです。
Z世代へのお酒の訴求は、「お酒を飲む時間の楽しさ・有意義さ(エクスペリエンス消費)」を、シーンごとに訴求する方法が良いでしょう。
例えば、コロナ禍がきっかけで家飲みが増えている現在であれば、「動画配信サービス〇〇でいまオススメの映画は△△!この作品を見るならこのお酒とおつまみ!」など、商品そのものではなく、お酒を飲む時間の過ごし方を丸ごと提案する方法です。
また、誰と一緒に飲むか・どんな気分の時に飲むか、などのシーンと、商品をマッチングする診断テストなども、情報にエンタメ性があって受け入れられやすいでしょう。
アルコール飲料をどのぐらいの頻度で飲みますか?
アルコール飲料を飲むのは誰と一緒にいるときが多いですか?(複数回答)
アルコール飲料を「飲まない」と回答したZ世代は、約3割にとどまりました。
また、半数以上の方が、アルコール飲料を飲むのは「友人」と一緒にいるときが多いと回答しました。
Z世代は、体験・経験にお金を払うので、エンターテインメントにお金をかけることに抵抗はありません。
また、学生の頃から、音楽や動画のサブスクリプションサービスにお金を使うようになった世代でもあります。
エンタメ作品に触れる機会が多くなったため、「元々そのジャンルが好きだからハマる」というだけではなく、「たまたま見てみたらハマった」という場合もあるようです。
そのため、お金をかける作品や、ハマるきっかけは、個人によって異なり多岐にわたります。
コロナ禍のステイホーム期間に、何らかのエンタメにハマり、“推し”ができた人も少なくないでしょう。“推しへの愛が消費を動かす”ことはよく知られているとおりです。
※オタク消費については、「オタク消費の実態調査!沼女子インタビュー」をご覧ください。
同じ映画やドラマの話数を2回以上見たり、同じコンサートや舞台に2回以上行ったりしたことがありますか?
半数以上のZ世代が、同じエンタメ作品を2回以上見たことがあると回答しました。
作品は、アニメから、ドラマ、ライブ・コンサート、舞台まで、多岐にわたりました。
「Z世代のインサイト丸わかり!WEBセミナー」でもトピックに挙げましたが、Z世代は「地に足のついた持続可能な幸せ」を求めます。
Z世代は、親世代がリーマンショックの影響を受ける姿を見てきた世代であり、雇用不安を身近に感じてきた世代です。
そのため、日常生活が持続可能であることに幸せを感じ、遠い憧れを追わない傾向があります。
また、独立志向ではなく安定志向が強く、プライベートと両立可能な働き方を求めています。
働くことの目的について、あなたの考えに当てはまるものをお選びください。(複数回答)
仕事に望むものについて、あなたの考えに当てはまるものをお選びください。(複数回答)
ご自身で起業したいと思ったことはありますか?
Z世代の約7割が、働くことの目的を「生活に必要なお金を得るため」と回答しました。
望んでいるのは「収入が安定している仕事」「自分にとって楽しい仕事」であり、起業したいと思ったことがあるZ世代は4割以下にとどまりました。
昨今、SNSやWebメディアにて、レポ漫画の形でさまざまな結婚のスタイルが語られるようになりました。
結婚生活の多様性が伝えられる中で、結婚という形を取らなくても充実させられることが多いことが分かり、「必ず結婚したい」という人は減ってきているように思います。
ライフスタイルの多様性が認められるいまの時代には、結婚する・しないを気負うことなく選択するのかもしれません。
結婚願望について教えてください。
約1割のZ世代が「結婚したくない」と回答し、約2割が「結婚しなくてもいい」と回答しました。
Z世代は、社会問題へ取り組みたいと思いながらも、それを日常の消費行動にはまだまだ反映させられていません。
「SDGsは理解した。それで、私たちは何をすればいいの?私たちができるタスクに落とし込んでほしい。教えてほしい」というのが本音です。
また、経済的にまだまだゆとりがないZ世代は、“環境に良い”だけでは価格が上がるものを購入しません。
「おしゃれで、地球環境にも良い」「美味しくて、地産地消にもつながる」など、個人の購入理由が先立ち、+αでSDGs視点が入ります。
Z世代のなかでも「SDGsを意識して行動している」層に関しては、商品購入の際、また、就職活動・転職活動の際に企業を判断するときの選択軸になってきています。
求職者に向けた企業ブランディングは、良い人材確保のため必須となっていくでしょう。
SDGsに関して教えてください。
SDGsで意識していることを具体的に教えてください。(複数回答)
SDGsに関して、約65%のZ世代が「SDGsを理解している」と回答したものの、「意識して行動している」と回答したのは20%以下にとどまりました。
SDGsを意識して行動している方は、半数以上が「商品を購入する際、SDGsを意識した商品かどうかが選択基準の一つとなっている」と回答しました。
Z世代は、ステータスより感情が動く瞬間を大切にします。
彼らの消費行動を捉えるキーワードは、「ステータス消費」ではなく、「エクスペリエンス消費」。
人に羨まれる「モノ」を手に入れるよりも、大切な人と過ごす心地よい「時間」に重きを置くのです。「そこでしかできない体験」「これまでにしたことがない体験」に非常に価値を感じます。
Z世代を惹きつけるには、エンタメ性のある時間を提案することがポイントとなるでしょう。
マイナビニュースでは、Z世代をターゲットとした「Z世代特集」を展開しています。
Z世代をターゲットとしたプロモーションは、マイナビニュースまでお気軽にご相談ください!
2021年3月23日更新
宣伝・マーケティング・広報に関わるご担当者なら、ぜひ動向を押さえておきたいZ世代。
マイナビでは、Z世代の分析チームを立ち上げ彼らの行動傾向、購買行動を定点観測。
SDGsに対する意識や、Z世代のトレンド、定性・定量調査結果を余すことなくお伝えします!
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Z世代・ミレニアル世代に、SDGsに関するアンケート&インタビュー調査を実施!
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アフターコロナ(新型コロナウイルス収束後)の暮らしはどうなるのでしょうか?消費行動をアンケート調査から予測!
Z世代・ミレニアル世代(20~34歳)の働く未婚男女を対象に、デジタル機器/キャッシュレス/資産運用/出前・宅配・テイクアウト/旅行/VOD/化粧品の消費傾向を調査しました。
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お金の使い方、SNSと情報収集、推しが関わる商品に対する購買意欲、オタク向け訴求で気を付けたいポイントをまとめました。
Z世代は、価格の安さを重視するのではなく、“実際の便益に対するコスパ”で判断します。
価格が高くても、質に対して納得し、価値を感じさせることができたら、購買意欲をアップさせることが可能です。
また、高価格なモノを購入する際、まだお金に余裕のないZ世代ユーザーは、多ジャンルで消費していた資金を目的のモノに回す、という行動も見られます。(「高価な化粧品を購入するため友達との外食回数を減らす」など)
マーケティング戦略を立てる際は、ソースオブビジネス(自社商材を買ってもらうための原資、収益源)について、ユーザーのライフスタイル全体を考慮し、これまでより広げて考える必要があるかもしれません。